中学生の国語テスト勉強法──点数が伸びる「時間配分」と答案の書き方のコツ
まずはここだけ(30秒で要点)
読む速度
速く読むより、理解できる速さを守る。読み直しが減る方が結果的に速い。
設問の順番
迷ったら飛ばす→印→最後に戻る。1問に張り付きすぎない。
記述
部分点を取りに行く。空欄を作らないことが合計点を押し上げる。
設問処理の型と時間配分が決まると、最後まで解き切れる可能性が上がります。
国語の時間切れが起きる理由
国語のテストで時間が足りなくなる原因は、大きく分けて3つです。
読み直しが多い
急いで読んで理解が曖昧になり、設問で本文に何度も戻ってしまう。
1問に張り付く
迷う問題を粘って時間を消費。後半の得点源に到達できない。
記述が空欄
完璧を狙いすぎて書けず、配点が高い問題を落としてしまう。
対策は「速読」ではなく、理解の安定と手順の固定です。
ここから、読む速度の考え方と、設問の解き方(飛ばす・戻る)を具体化します。
文章を読むスピードを意識する
テスト中は「最後まで解き切る」ことを意識しすぎて、読む速度だけを上げてしまいがちです。
ただ、無理に速く読むと本文が頭に入らず、設問で読み返しが増えて二度手間になります。
まずは自分が理解できるスピードで読むことを優先してください。
読むときにやること(増やしすぎない)
- 段落ごとに「何の話か」を一言で追う(細部に固執しすぎない)
- 接続語(しかし/だから/つまり)に軽く印をつけ、流れを見失わない
- 登場人物や主張の変化点(対比・転換)だけは丁寧に押さえる
設問の解き方:時間を守る“手順”を作る
問題を速く解くには、読む速度だけでなく、設問の解き方を工夫する必要があります。
ここで大切なのが「迷ったら飛ばす」「最後に戻る」を徹底することです。
ルール(これだけ)
- 迷ったら飛ばす(時間を溶かさない)
- 候補に印をつける(戻る場所を明確に)
- 最後にまとめて再考(全体の流れが見えた状態で判断)
1. 分からない問題は飛ばして先に進む
漢字(知識問題)
1問にかけてよい時間の目安は10秒。
パッと思い出せなければ一旦飛ばしましょう。
※後の問題を解いている間に思い出すこともあります。
選択肢
迷ったら、いったん候補の番号に印をつけて次へ。
すべて解き終わった後に必ず再考します。
抜き出し
条件(字数・答え方)を確認し、該当箇所が見つからなければ飛ばす。
後半の設問で本文理解が深まってから戻る方が効率的です。
後半に「本文が理解できていれば読み直さず解ける」問題がある場合もあります。
2. 記述問題は部分点を取りに行く(空欄を作らない)
記述問題は完全解答でなくても部分点が狙える場合があります。
配点が高いことが多いので、空欄にすると失点が大きくなりやすいです。
完璧を目指しすぎず、「点になる形」を優先しましょう。
まず最初にやること
- 設問を読んで「文末(〜から/〜ため/〜こと)」を確認し、メモする
- 本文の該当箇所に線を引き、必要な要素を拾う
- 字数条件があるなら、先に目安の分量を決める
書くときの型(迷ったらこれ)
- 結論:問いに対する答えを一言で
- 理由:本文根拠を短くつなぐ
- 具体:本文のキーワードを1つ入れる(言い換えでも可)
空欄にしないことが最優先です。
時間配分の目安(家庭学習で固定する)
テストのときだけ意識しても定着しにくいので、普段の演習から時間を測って配分を固定します。
下の表を「目安」として使い、少しずつ自分用に調整してください。
| 工程 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 読む | 段落の要点を追い、流れ(対比・因果・言い換え)をつかむ | 全体の35〜45% |
| 解く | 条件確認→根拠に戻る→答えを作る(順番固定) | 全体の50〜60% |
| 見直す | 条件落ち/抜き出し範囲/記述の字数・要素を確認 | 全体の5〜10% |
「読むのが遅い」よりも、「読み直しが多い」「1問に粘りすぎ」が原因になっていることもあります。
工程別に時間を記録すると、改善点が見つかりやすくなります。
本番チェック(これだけ確認)
時間切れ防止
- 迷ったら飛ばす(印をつける)
- 漢字は1問10秒を超えない
- 選択肢は最後に再考する前提で進む
失点防止
- 設問条件(字数・理由・心情)に下線
- 抜き出しは前後3文字を見直す
- 記述は空欄にしない(結論→理由→具体)
よくある質問
読むのを速くすれば時間切れは解決しますか?
まずは「理解できる速さ」を守り、設問処理(飛ばす・戻る)と時間配分を固定する方が改善しやすいです。
記述は完璧に書けないと意味がないですか?
配点が高いことが多いため、空欄にせず「結論→理由→具体」の型で要素を入れることが大切です。
まとめ:最後まで解き切るための3原則
- 読む速度は「理解できる速さ」を守り、読み直しを減らす
- 迷ったら飛ばす(印→最後に戻る)で時間を溶かさない
- 記述は部分点を取りに行き、空欄を作らない
テスト本番だけでなく、普段の演習から時間を測って「読む→解く→見直す」の配分を固定すると、
時間切れが起きる原因が見え、改善しやすくなります。まずは2週間、表の目安で回してみてください。


